抜歯をするとボコッと穴が空くことがあります。そうした穴に食べ残しの一部が入り込んでしまって、なかなか取れない。取りたくても歯茎が痛くてなかなか取れない。そのうち取れるだろうと放っておくと、それが原因で痛みや腫れが長く続くことがあります。
また抜歯後の歯茎の穴に何らかの原因で血餅がうまく溜まらず、顎の骨が露出したままの状態が続いてしまうことがあります。この状況を「ドライソケット」といって、痛みが長引くこともあります。親知らずの抜歯の際はドライソケットになりやすいといわれています。
こうした状況になりにくくする為の手段がCGFによる再生治療です。
CGF(concentrated growth factors)とは?
CGF(concentrated growth factors)は直訳すると「凝縮した成長因子」です。例えば怪我をしたときを想像してみましょう。血管が傷つき血が出ると、血液中の血小板が集まってきて血管の穴をうめようとします。この時、「固まろう!」とする力と同時に「早く治そう!」という力が働いています。この働きを人工的に作ってしまうのがCGF遠心分離機です。
採血した血液をある条件で遠心分離すると、ゲル状の液体が形成されます。
このゲル状の物質こそが、固まろう!とする「凝固因子」と、早く治そう!とする「成長因子」が凝縮されたもので、再生治療の世界において、とても注目されています。
このゲルを抜歯時の穴に入れてパテのように埋めてしまうのです。食べ物が抜歯時の穴に入りにくくなりますし、凝固因子と成長因子の凝縮されたゲルが、治癒のスピードを上げてくれます。
CGF作成の手順
1. 採血部分をアルコール消毒
2.採血
必要料(約◯◯CC)を採血します。
3. 遠心分離機内にセット
4. 遠心分離
約13分で遠心分離によりフィブリンゲルが出来上がります。黄色い部分がゲルなので、血液との境目をカットして使います。
出来上がり!
費用
保険外診療 1回4,000(税抜)円
利点
- 添加物を使用しない完全自己血液由来なのでトラブルがない
- 傷の治りが早くなる
- 術後の痛みが少なくなる
- 保存期間が長い→一週間程度冷蔵庫で保存が可能。予め採血しておいて、治療当日に使うということも出来る
- 短時間で出来上がる(15分程度)