東区健軍の歯医者「福井歯科医院」からのお知らせとスタッフブログです。

副院長の福井美由紀です！

「乳歯が抜けないのに後ろから生えてきました、大丈夫でしょうか？」

「ちゃんと生えますか？」

「大人の歯が乳歯の後ろにありますが、ちゃんと並びますか？」

とお母さん方から多くのご質問を受けます。

乳歯が最初にグラグラしてくるのは、下の前歯Aという乳歯からが一般的です。

大体5歳後半～６、７歳あたりでみんな抜けてきます。

乳歯が抜ける前に後ろから大人の歯がひょっこり顔を出しているのをよく見かけます。

どうしてでしょうか？？

やはり『永久歯が生えてくるだけのスペースが不足している』

というのがその大きな理由であると考えます

大人の歯が後ろから生えてくる為、乳歯は背中から食べられている（吸収されている）ので、

長さは残っているためなかなか抜けにくい状態です。（図１）

自然に抜ける場合もあるのですが、細長く根っこが残っていることも多いので、

ご自宅で無理に触ったりすると折れてしまうこともあります。

抜けにくい場合は歯科医院への受診をお勧めします。

下の歯の萌出スペースが少ないということは、蓋である上あごが狭い場合が多くあります。

（反対咬合などそうでない場合もありますが）

狭い蓋の中では窮屈で下の前歯もちゃんと生えることが難しい状態となります。

下の乳前歯が抜けて生え変わった次には、上の乳前歯がグラグラしてきます。

上あごの前歯は下の前歯よりも大きいので、狭い場合は斜めに生えてきたり、

少し前突した位置に生えてきたりします。

どの様な状態でも、よかったよかった、生えたね！と思っていると、

次の問題が出てきます。２番目の歯は隣にちゃんと生えるのでしょうか？？

上あごが成長不足で狭い場合、顎の形はV字の形（図2）をしています。

その三角形の土台の頂点に前歯は横並びに４本生えるのでしょうか？

残念ながらその場合、２番目の大人の歯は後ろから重なって生えることが多くあります。

そうして上も下もガタガタの状態になってしまいます。

そこからの改善、治療は当然難しく、工夫が必要になります。

ではどのようにすれば良いのでしょうか？

当院では永久歯の萌出スペースが少なく、

顎の成長不足がある場合に顎を拡大する治療を行なっています。

（矯正1期治療）上の中切歯（１番）が萌出する、萌出した頃をスタート時期と考えています。

上あごの成長は８、９歳でピークを迎えます。

（下顎は背が伸びるときにグッと成長するので）

成長の伸び代が残っている間に成長不足を補うよう治療をスタートすることで、

その後の生え変わりがスムーズに行く場合が多いと考えます。

ところで、上あごが成長不足に陥るのはどうしてでしょうか。

次回は並びや、顎の成長に深く関わる口呼吸についてのお話をさせていただきます！